メタルギアソリッドを高画質でプレイしたいため、PlayStation 5 Pro を購入し、これまで愛用してきた初代PS5(ディスクドライブ搭載モデル)から何が進化したのか、そして一番気になるデータ移行はスムーズにできるのか、徹底的にレビューしていきます。
開封の儀!初代PS5との物理比較
まずは開封して、その見た目から比較していきます
本体のサイズとデザイン
並べてみると、Proは初代モデルと比べて一回り小さく、軽くなっているのがわかります。デザインは、中央の黒いラインが、力強い印象を受けます。

モデル名と各サイズ・重量を整理した表を以下に示します。
モデル | PS5 Pro (CFI-7000B01) | PS5 (通常版) (CFI-1000A) |
サイズ(幅×高さ×奥行) | 約388mm × 89mm × 216mm(突起物含まず) | 約390mm × 104mm × 260mm(突起物含まず) |
重量 | 約3.1kg(ドライブ含まず) | 約4.5kg(ドライブあり) |

スペックで見る!性能・機能の進化を徹底比較
見た目以上に気になるのが、その中身の進化です。Proの名にふさわしい性能向上を果たしているのか、スペック表で比較してみましょう。
機能/項目 | PS5 Pro | 初代PS5 | 進化のポイント |
GPU | 16.7 TFLOPS, AMD Radeon™ RDNA-based graphics engine | 10 TFLOPS AMD Radeon™ RDNA 2-based graphics engine | PlayStation Spectral Super Resolution (PSSR)という独自のアップスケーリング技術を搭載 |
CPU | x86-64-AMD Ryzen™ “Zen2” 8 cores/16 threads | x86-64-AMD Ryzen™ “Zen2“ 8コア/16スレッド | 既存のアーキテクチャだが、最大10%の性能向上 |
システムメモリ | GDDR6 16 GB DDR5 2 GB | GDDR6 16GB | メモリ帯域が向上し、データ転送が高速化 |
内蔵ストレージ | 2TB SSD | 0.8TB SSD ※825GB Custom SSD | 容量が倍増!たくさんのゲームをインストール可能に。 |
Wi-Fi | Wi-Fi 7 Ethernet (10BASE-T, 100BASE-TX, 1000BASE-T) IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be Bluetooth® 5.1 | Wi-Fi 6 Ethernet (10BASE-T・100BASE-TX・1000BASE-T) IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth5.1 | 次世代規格に対応し、より高速で安定した通信が期待できる。 |
ディスクドライブ | 非搭載 (着脱式ドライブは別売) | BD-ROM~10xCAV、BD-ROM~8xCAV BD-R/RE~8xCAV、DVD~3.2xCLV | Proはデフォルトでデジタルエディション。パッケージ派は注意。 |
価格 (発売時) | 119,980円 (税込) | 54,978円 (税込) | 大幅な性能向上に伴い、価格もアップ。 |
見ての通り、特にGPU性能とAIによるアップスケーリング技術「PSSR」の搭載が最大の目玉です。「PS5 Pro Enhanced」対応タイトルでは、フレームレートの向上やより高精細なグラフィックが期待できます。
一番の難関?Wi-Fi経由で全データ移行に挑戦!
さて、ここからは一番の山場、データ移行です。今回はPlayStation Plusのクラウドストレージを使わず、2台のPS5を同じ家庭内LAN(Wi-Fi)に接続し、ゲームデータからセーブデータまで丸ごとお引越しさせる方法を試します。
準備するもの
- PS5 Pro (移行先)
- 初代PS5 (移行元)
- それぞれの電源ケーブルと、PS5 Proに接続するHDMIケーブル
- 安定したWi-Fi環境
このデータ転送機能には、一つ大きな落とし穴があります。
初代PS5に増設したM.2 SSD内のゲームデータは、直接PS5 Proに転送されません。 私の場合、M.2 SSDにインストールしていたゲームを移行するために、以下の手順が必要でした。
- 【約5時間】初代PS5の本体ストレージからPS5 Proへ、データ転送機能を使って全データを移行する。
- 【約15分】初代PS5の本体ストレージ内容を消し、空いた領域に増設したM.2 SSDから本体ストレージへ、移行したいゲームをすべて移動させる。
- 再度、【約5時間】初代PS5の本体ストレージからPS5 Proへ、データ転送機能を使って全データを移行する。
結果として、合計約1.5TBのデータを移行するのに、トータルで10時間近くかかりました。 M.2 SSDを増設している方は、時間に十分な余裕を持って作業を始めてください。 ← 5時間放置していても、一応無事にデータ転送は終わっておりました。
データ移行のステップ(画像付き解説)
ステップ1:初期セットアップとシステムアップデート
まずはPS5 Proの電源を入れ、画面の指示に従って初期設定を進めます。インターネットに接続し、必ず最新のシステムソフトウェアにアップデートしておきましょう。

無線LANのSSIDを選択しWi-Fiに接続する。

ネットワーク接続後、システムソフトウェアアップデートを選択


ステップ2:両方のPS5を同じWi-Fiネットワークに接続
移行元(初代PS5)と移行先(PS5 Pro)の両方が同じWi-Fiに接続されている状態にします。これが最も重要なポイントです。
ステップ3:「データ転送」を開始
今回は、初期セットアップ中にデータ転送を行ったが、セットアップ後でも、 [設定] > [システム] > [システムソフトウェア] > [データ転送]
を選択可能です。

転送元のPS5が同ネットワークに接続されているのを確認したら「続ける」を選択する。

ステップ4:移行元のPS5を準備
セットアップ作業を続けると、移行元の初代PS5がWi-Fi経由で自動的に検索されます。

機器が見つかりました。

見つかったら、画面の指示に従い、初代PS5の電源ボタンを「ピッ」と音がするまで1秒ほど長押しします。すると本体が再起動し、データ転送の準備が始まります。

ステップ5:転送するデータを選択
PS5 Proの画面に、本体ストレージ内の移行できるデータの一覧が表示されます。移行したいデータにチェックを入れて、「転送を開始」を選択します。(この時点ではM.2 SSDのデータは表示されません)


ステップ6:データ転送開始!
いよいよWi-Fi経由でのデータ移行が始まります。私の場合は本体ストレージ分だけで約5時間かかりました。

ステップ7:移行完了!
転送が完了すると、PS5 Proが自動的に再起動します。起動後、見慣れたゲームのアイコンがホーム画面に並んでいれば成功です!
まとめ:Proは「買い」か?
初代PS5からPS5 Proへの乗り換えは、特に4K高フレームレートでゲームをプレイしたいゲーマーにとって、間違いなく「買い」だと感じました。ストレージの倍増も非常にありがたいです。
ただし、データ移行は想定外の時間がかかりました。特にM.2 SSDを増設している場合は、本体ストレージへのデータ移動というワンクッションが必要になるため、丸一日がかりの作業になることを覚悟しておきましょう。
これからPS5の購入を考えている方、そして初代機からのアップグレードを検討している方の参考になれば幸いです!